維持管理
テールアルメ工法の最近の取組み
1970年代に国内で初めて導入されて以来、「補強土壁工法」の採用件数 が増加し、高い評価を得ています。
しかしその一方、2012年に発生したトンネル天井版崩落事故を契機として構造物の劣化や維持管理への関心が高まってきております。
テールアルメが日本に導入されて以来、50年を経過しており、2017年8月に定められた「道路土工構造物点検要領」では、盛土高10m以上の補強土壁は、
5年に1回の目視点検が義務付けられました。補強土壁をどう維持管理するか、点検時の考え方や手法が具体的に求められてます。
維持管理性に優れたテールアルメ工法
補強土擁壁は貴重な社会資本であり永久構造物です。初期の安定性はもちろん、長期にわたる維持・補修が必要不可欠です。
テールアルメは『補強土(テールアルメ)壁工法設計・施工マニュアル』(土木研究センター発行)において壁面材の部分補修方法が公的に
認証されている唯一の補強土壁工法です。メンテナンスは容易であり、かつ安全に行うことができます。
①「壁面材とストリップの取外しが容易」
テールアルメ工法は、壁面材とストリップの取外しが容易であり、ストリップを除去せず、壁面材のみの部分的な断面修復が可能です。
②「小スペースでの補修工事が可能」
壁面前面の小スペースを利用するだけで壁面材の打換え工事が可能であり、道路規制を最小限に抑えられます。
③「供用後の健全度確認が可能」
補強材に『ストリップ(帯鋼)』を採用しているため供用中においても引抜試験の実施が可能。多くの 現場で実施しており、 地震・大雨等の自然災害による不安を解消します。
④「維持管理がより簡易に」
テールアルメの経年劣化状況が容易に確認できる「KDパネル」や損傷箇所の特定が可能な「テールアルメFS」により点検作業が 効率的になりました。
テールアルメ壁面の補修手順
テールアルメは、壁面材とストリップの取外しが容易であり、部分的なスキンの補修・交換が可能です。
テールアルメ壁面の維持管理部材
テールアルメの経年劣化を把握「KDパネル」
表面は標準パネルと同様のモニタリングパネル(KDパネル)を用いて盛土中に引抜試験片を敷設し必要時に壁面材を簡易的に加工、
切断することで本体の補強材では時間を要する引抜試験を簡易的に行えます。